危険な彼女
「歩くには…って………

何で俺がそんなとこに行かなきゃならないんだよ?」




俺はだるそうに肩を落とした。




たしかに学校から1〜2kmにあるコンビニとは何かと便利ではある。



しかし、生憎俺の通学路ではない。




むしろ正反対の道を通ることになる。



これは毎日遅刻かどうかギリギリの生活をしている俺としては自殺行為に等しい。





「私が歩くためよ」



「………はい?」




全く話の筋が読めない。


私が歩くため?


なんだそりゃ?




俺は目を細め、桜に疑惑の眼差しを向けた。
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