危険な彼女
キーンコーンカーンコーン…
タイミングよく、昼休みの終了を告げるチャイムが鳴った。
奈津は胸に当てていた手を慌てて離し、ぞうきんを片づける。
「あらあら…
恋愛経験がないもんだから、初々しい反応ねぇ………」
「う、うるせぇ!!」
クスクス笑う彩芽を奈津はドアに手をかけたまま、顔だけそらして睨んだ。
そして、保健室から出ようとドアを開ける。
するとそのとき、彩芽は大事なことを思い出したらしく、手をポンと叩いた。
「あっ、言い忘れてたことがあったわ」
その言葉に、奈津は足を止め、めんどくさそうに振り返った。
――またからかう気か?
そんなことを思いながら奈津は彩芽の言葉を待った。
「言っとくけど………
亜紀ちゃんは、あんたにベタ惚れよ?」
――!!?
何を言い出すかと思えば、亜紀が自分に惚れている、とかゆう虚言。
振り返ったのが間違いだった、と奈津は後悔した。
「そ、そんなわけねぇだろ!!?」
「そんなこと言ってぇ…
ほんとは嬉しいんでしょ?
思い当たる節があるんじゃない?」
「嬉しくねぇ!!
そんなことは思い当たらねぇ!!」
奈津は顔を真っ赤にしながら、保健室のドアを荒々しく閉めた。
タイミングよく、昼休みの終了を告げるチャイムが鳴った。
奈津は胸に当てていた手を慌てて離し、ぞうきんを片づける。
「あらあら…
恋愛経験がないもんだから、初々しい反応ねぇ………」
「う、うるせぇ!!」
クスクス笑う彩芽を奈津はドアに手をかけたまま、顔だけそらして睨んだ。
そして、保健室から出ようとドアを開ける。
するとそのとき、彩芽は大事なことを思い出したらしく、手をポンと叩いた。
「あっ、言い忘れてたことがあったわ」
その言葉に、奈津は足を止め、めんどくさそうに振り返った。
――またからかう気か?
そんなことを思いながら奈津は彩芽の言葉を待った。
「言っとくけど………
亜紀ちゃんは、あんたにベタ惚れよ?」
――!!?
何を言い出すかと思えば、亜紀が自分に惚れている、とかゆう虚言。
振り返ったのが間違いだった、と奈津は後悔した。
「そ、そんなわけねぇだろ!!?」
「そんなこと言ってぇ…
ほんとは嬉しいんでしょ?
思い当たる節があるんじゃない?」
「嬉しくねぇ!!
そんなことは思い当たらねぇ!!」
奈津は顔を真っ赤にしながら、保健室のドアを荒々しく閉めた。