危険な彼女
とりあえず居間に案内し、もらったスイカを冷やしておくことにした。



そして奈津は、冷蔵庫から冷えた麦茶を取り出した。



二つのグラスにゆっくりと麦茶を注ぎ、両手でそのグラスを運ぶ。







居間に戻ってみると、そこに亜紀の姿はなかった。



どこにいったのだろう、と思い、奈津はグラスをテーブルの上に置き、辺りを見渡した。





すると、驚くほど簡単に亜紀は見つかった。



母の遺影の前で、礼儀正しく正座をし、静かに手を合わせていた。
< 263 / 491 >

この作品をシェア

pagetop