危険な彼女
あれから亜紀には一度も会っていない。



電話も、メールもしていない。




気まずい、とゆうのもあるのだが、一番の理由は答えが出ていない、とゆうことだった。




亜紀は奈津を好きだ、と言ってくれた。



ならば、返事をしなくてはならない。



今はいい、とは言われたが、ちゃんと答えは出さなければならない。




「……………」




でも、答えは出ないのだ。



いくら考えても、自分は亜紀のことをどう思っているのか、答えが出ないのだ。




毎日寝不足になるまで考えて、目にくままでつくって、部屋の掃除も中途半端なままで………







――だせぇな、俺………




本当にカッコ悪い、奈津は心底自分を不甲斐なく思った。
< 280 / 491 >

この作品をシェア

pagetop