危険な彼女
〜亜紀side〜




奈津の言葉に、自分の思い違いに気づいた。



自分と奈津の関係は変わってしまった。



昔とは違うんだ。






………そう、思ってた。




でも、そんなことなかった。




奈津はあの頃のまま、いつだって自分の手を引いてくれたときと変わってない。




ピンチに駆けつけてくれ、自分を助けて危険な目にあったのに、少しも嫌な顔をせず自分を心配してくれる。





……そして、優しい笑みで私を安心させてくれる。





――やっぱり、なっちゃんは…





「………亜紀?」




亜紀はニコッと微笑み、奈津に抱きついた。



そして、大好きな人の胸の中で思いきり泣く。





――私のヒーローだよ………
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