危険な彼女
しばらく考えた末、亜紀は結論を出したらしく、閉じていた目を開いた。



「わ、私!!!
キッ…『ウエイトレスやな』」




しかし、その言葉は遮られた。



奈津の後ろの席に座っていたはずの春により。




「何でお前が決めるんだ…?」



「決まってるやん。

お前と亜紀をキッチンに置いたら仕事にならん」



「………?」



「間違いなくお前らは手元を狂わすやろうなぁ…


………意識しすぎて♪」



「「!!?」」




奈津と亜紀は顔を見合わせ、お互いに顔を真っ赤にさせた。



それを見て、春はニヤニヤと笑った。




「ほらな♪」




「………わ、私…接客やるね!」



「あ、おう………」




心なしか残念に思う奈津であった。
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