危険な彼女
「だから…

あんたの弁当ちょうだい?」




「………?」





はい、ちょっと待とう………



『あんたの弁当ちょうだい?』…



つまり、俺の弁当を
私によこせと?


俺の貴重な食事を奪う?



ふふふ………






「誰がやるかぁ!!!!」




絶対無理ッ!!!


死んでも無理ッ!!!





………のはずなんだけど、




「あんた………


私が空腹で死んでもいいの?」




「は?


何言ってんだよ、昼飯抜いたぐらいで死ぬわけ…」




………しまっ…!!





そう思ったが、時すでに遅し。


桜はニコリ………ではなく、
ニヤリと笑った。





「そうよねぇ?


昼飯を抜いたぐらいじゃ死なないわよねぇ?



じゃあ………私に弁当をあげても問題ないわよねぇ?」





………悪魔だ。
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