秘密の美容院
「あー」
「へ!?」
後ろから声がして
のぞみが驚き、振り返った瞬間─
ドンッッ
「たたっ…だ、大丈夫ですか!?」
「いてー。…大丈夫。大丈夫だよ。君も大丈夫?」
「あ、あたしは全然平気です!あ…荷物が」
「あーありがとう。君さ、さっき会ったジョシコーセーだよね?」
「…そうです」
「君…枝毛やばいね 笑」
!!
ちょっと失礼だな!
「んな!そんなのわかってます!」
のぞみの髪の毛は胸のあたりまでの長さだ。
「明日、おいでよ」
「でも…切るつもりないし」
「傷んだとこだけ切ってあげる。無料で」
「え、あ…ありがとうございます」
「名前は?」
「高橋のぞみです」
「のぞみちゃんね。了解」
「あなたの名前も…」
あたし何聞いてんだ!?
恥ずかしっ。
「あー俺は中川彰」
「あきらさん…」