お菓子のこころ《詩集》
天体観測
貴方の自転車の後ろにまたがって
星を見に行ったあの夜は
馬鹿みたいに幸福で
馬鹿みたいに切なかった
見上げた夜空
はるか遠くで瞬く星
触れようとしたって届くはずもないのに
背伸びをして 手を伸ばして
二人して
馬鹿みたいに一生懸命に
馬鹿みたいに笑いあった
ひたすらに
いつか必ず掴めると信じていた
きらきらきらきら
瞬く星はいつも
私と貴方を微笑って見ていて
小さなこどもの私たち
夜風に冷えたてのひらに
小さな小さな
夢を見せた