お菓子のこころ《詩集》
瞳
垂れ流しの朝のニュース
心通わないただの電波
冷めた瞳(め)でこちらを見つめて
機械的に喋るアナウンサー
嘘をつく政治家
浮気をしたゴルファー
テロで傷ついた子どもたち
四角い画面から
薄っぺらい窓の向こうから
人と世界を舐めきった瞳と
戦うことを諦めた瞳と
助けを求めている瞳が
ぢっとこちらを見つめてる
切り替わる画面
声色変えるアナウンサー
当らない天気予報
何時までたっても
みんながみんな
みんなにやさしく 生きれない
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