love letter~ヤンキーの彼氏~
誰か止めて。
「天下?あはは。大木聞いたか?俺達が終わりだってよ」
「笑えねぇ。笑えねぇなー。笑えねぇって言ってんだろがー!」
大きな罵声が廊下一帯に広がった。
穏やかにしていた大木先輩が、窓ガラスに向かって勢いよく蹴りを入れると、窓ガラスは一瞬にして当たり一面に散らばっていく。
その罵声と窓ガラスの割れた音に紛れて、野次馬の一部がキャーと悲鳴を上げた。
それとは逆に、すぐ近くに居る私は、恐怖のあまりに声が出ない。
喉の辺りが蓋されたみたいに、ただ、体だけが小刻みに震えていた。
ホントに最悪な1日だ。
「あ~あ、窓ガラス何か割っちゃって」
そう言うと、転校生は、やっとそこで振り返って笑みを浮かべた。
「ふざけんじゃねぇー!」
大木先輩ではなく、両隣に構えて立っていた二人が勢いよく転校生に向かって飛び出した。
私の前に、二人が起こした小さな風が通り過ぎていく。
私は見ている事ができずに、いや、そういうことが見れないだけだけど、おもいっきり瞳を閉じた。
「天下?あはは。大木聞いたか?俺達が終わりだってよ」
「笑えねぇ。笑えねぇなー。笑えねぇって言ってんだろがー!」
大きな罵声が廊下一帯に広がった。
穏やかにしていた大木先輩が、窓ガラスに向かって勢いよく蹴りを入れると、窓ガラスは一瞬にして当たり一面に散らばっていく。
その罵声と窓ガラスの割れた音に紛れて、野次馬の一部がキャーと悲鳴を上げた。
それとは逆に、すぐ近くに居る私は、恐怖のあまりに声が出ない。
喉の辺りが蓋されたみたいに、ただ、体だけが小刻みに震えていた。
ホントに最悪な1日だ。
「あ~あ、窓ガラス何か割っちゃって」
そう言うと、転校生は、やっとそこで振り返って笑みを浮かべた。
「ふざけんじゃねぇー!」
大木先輩ではなく、両隣に構えて立っていた二人が勢いよく転校生に向かって飛び出した。
私の前に、二人が起こした小さな風が通り過ぎていく。
私は見ている事ができずに、いや、そういうことが見れないだけだけど、おもいっきり瞳を閉じた。