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第2章 差し伸べられた手
「リョウ、ジャンプの新刊読むだろ?」
得意気な表情で私の隣りに席を取るのは高橋 俊(しゅん)。
猿顔を、少しだけ男前にした感じの爽やかな同級生。
通学の電車が同じ事で仲良くなった。
「うん。読む読む」
早く貸してーと手を差し出す私を満足そうに見つめている。
俊が私に好意を持ってる事は前から気付いてるんだよね。
私だってバカじゃないし。
俊はとても純粋だ。
私が野球が好きだと言えば、内野席のチケットを買ってくるし、ドライブに行きたいと言えば、中古だけど流行の車を買った。
この本だって、自分は読まないくせに私の為に買ってきたって事は容易に想像できた。
俺を好きになって!
俺は何でもしてあげる。
俺はこんなにも大好きなんだから。
笑顔の奥に見える叫び声。
得意気な表情で私の隣りに席を取るのは高橋 俊(しゅん)。
猿顔を、少しだけ男前にした感じの爽やかな同級生。
通学の電車が同じ事で仲良くなった。
「うん。読む読む」
早く貸してーと手を差し出す私を満足そうに見つめている。
俊が私に好意を持ってる事は前から気付いてるんだよね。
私だってバカじゃないし。
俊はとても純粋だ。
私が野球が好きだと言えば、内野席のチケットを買ってくるし、ドライブに行きたいと言えば、中古だけど流行の車を買った。
この本だって、自分は読まないくせに私の為に買ってきたって事は容易に想像できた。
俺を好きになって!
俺は何でもしてあげる。
俺はこんなにも大好きなんだから。
笑顔の奥に見える叫び声。