Thank you for...
翔は、そうだなーと天井を見上げたまま動かない。

ガキだから?

スキだから?

何て答える?



しばらく天井を見つめ、顔を戻すと笑って私を見つめる。




「何でだろーな?」





は…い?

拍子抜けした表情だったと思う。

そんな私を見て、翔は「ホントだなー、何でだろ?」と繰り返した。


「はっ・・はははっ」


なんじゃそりゃ、と笑いが込み上げてくる。

何を期待してたんだか。

相変わらずアホだ。

張り詰めていた気が緩んで、オナカを抱えて笑った。






「でもさ、俊には取られたくないって思った」





笑いながら耳に届いた言葉に胸がドクンと波打つ。



「何でかな?」


「何でだろーな」


そう言って私たちは笑い続けた。
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