Thank you for...
「俺ってーだらしねーな」

そう呟くと、胸に私を抱き寄せて話し出す。

「5コも下だろ?」

「……」

「俺の妹より下だよ?」

「……」

「妹だって思おうとしたんだけどさ」

「……」

「やっぱ…無理だった」

それは、自らに言い聞かせるような、ゆっくりとした口調だった。

私はそれを翔の胸に顔を埋め、目を閉じて聞く。

「ヤバイよな…すげーオマエの事好きだもん、俺」

私を抱きしめる手が力を増した。

私も翔を抱きしめた。

失いたくない。

そばにいたい。

必要とされたい。

それが、愛じゃなくてもいいからって思ってたはずなのに。

好き――という言葉によって、それが強がりだったと気付いた。

愛されたい。

友達としてじゃなく、彼女として必要とされたかったんだ。




私は、いつからこんなに愛し始めていたんだろう…





「付きあおっか、俺たち」




生まれて初めて、付き合うという事に安心感を感じた。

何があっても一生この人を愛していこうと思った。







それは翔も一緒・・・だったんだよね?






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