Thank you for...
クリスマスを目前に控えた土曜日。
海へ行った帰り、珍しく美里の部屋へ来ていた。
お金持ちの医者の娘だけあって、お洒落なマンションだ。
1階のエントランスは当たり前にオートロックで、中に入ると大理石でできたホールに待ち合わせ用なのか、高そうなソファーと背の低いテーブルが置かれていた。
その横を通り抜け、エレベーターで5階へ向かうと美里の部屋がある。
ワンフロアに2戸という、贅沢なマンションだ。
前にも何度か遊びに来た事があるけど、いつ来ても慣れない高級感に体が縮こまる気分。
やっぱり庶民なんだわーって実感する空間だった。
「コーヒーでいい?」
慣れた手付きでアイランド型のキッチンから美里がカップを運んできてくれた。
白い陶器で出来たマグカップから湯気と共にコーヒーの香りが立ち上がっている。
ありがとう、そう微笑んで口を付けると、やわらかい苦みが口の中に広がった。
「チョコと一緒に食べると美味しく飲めるよ」
食べてみて、と差し出されたチョコレート。
見た事ないロゴが入ってたけど、きっと有名なショップなのだろう。
海へ行った帰り、珍しく美里の部屋へ来ていた。
お金持ちの医者の娘だけあって、お洒落なマンションだ。
1階のエントランスは当たり前にオートロックで、中に入ると大理石でできたホールに待ち合わせ用なのか、高そうなソファーと背の低いテーブルが置かれていた。
その横を通り抜け、エレベーターで5階へ向かうと美里の部屋がある。
ワンフロアに2戸という、贅沢なマンションだ。
前にも何度か遊びに来た事があるけど、いつ来ても慣れない高級感に体が縮こまる気分。
やっぱり庶民なんだわーって実感する空間だった。
「コーヒーでいい?」
慣れた手付きでアイランド型のキッチンから美里がカップを運んできてくれた。
白い陶器で出来たマグカップから湯気と共にコーヒーの香りが立ち上がっている。
ありがとう、そう微笑んで口を付けると、やわらかい苦みが口の中に広がった。
「チョコと一緒に食べると美味しく飲めるよ」
食べてみて、と差し出されたチョコレート。
見た事ないロゴが入ってたけど、きっと有名なショップなのだろう。