Thank you for...
次の日、私は友春に呼び出された。
新歓コンパの時に声をかけられた翔の予備校時代からの親友。
私は、待ち合わせた駅前のベンチに座り、友春が来るのを待っている。
駅前は昨日までのクリスマスムードから打って変わって、いつもの静けさを取り戻していた。
「リョウちゃん!」
声をかけられ顔を上げると、オシャレなジャケットにストライプのストールを巻いた友春が立っていた。
「あぁ…」
私は力なく笑う。
昨日の今日じゃ、笑う元気もそんなになかったから。
「昨日、ケンカしたんだって?」
隣の開いたスペースに座り、横の私を覗き込むようにして友春が言った。
…もう耳に入ってるんだ。
早いね。
心の中でコッソリ悪態を付く。
「アイツ、不器用だからさぁ…付き合いきれないって思うかもしんないけど仲良くしてやってよ」
右耳に刺したピアスを指先でいじりながら友春は言う。
4コも5コも上の人間が「仲良くしてやって」と私に頼んでいるのだ。
何か、滑稽だよね…。
私は頼まれるほど立派な人間じゃないよ…?
私は無言のまま、再び俯き足先を見つめる。
「嫌いになったの?」
心配そうな問いかけに、私は俯いたまま首を振った。
新歓コンパの時に声をかけられた翔の予備校時代からの親友。
私は、待ち合わせた駅前のベンチに座り、友春が来るのを待っている。
駅前は昨日までのクリスマスムードから打って変わって、いつもの静けさを取り戻していた。
「リョウちゃん!」
声をかけられ顔を上げると、オシャレなジャケットにストライプのストールを巻いた友春が立っていた。
「あぁ…」
私は力なく笑う。
昨日の今日じゃ、笑う元気もそんなになかったから。
「昨日、ケンカしたんだって?」
隣の開いたスペースに座り、横の私を覗き込むようにして友春が言った。
…もう耳に入ってるんだ。
早いね。
心の中でコッソリ悪態を付く。
「アイツ、不器用だからさぁ…付き合いきれないって思うかもしんないけど仲良くしてやってよ」
右耳に刺したピアスを指先でいじりながら友春は言う。
4コも5コも上の人間が「仲良くしてやって」と私に頼んでいるのだ。
何か、滑稽だよね…。
私は頼まれるほど立派な人間じゃないよ…?
私は無言のまま、再び俯き足先を見つめる。
「嫌いになったの?」
心配そうな問いかけに、私は俯いたまま首を振った。