Thank you for...
「俺のほうこそ、悪かったな」

「…?」

「ありがとな、リョウ」

…何が?と口にしようかと思ったのだけど、不意に抱きしめられたせいで言葉がうまく出なかった。

シャワーの温かさが残る肌。

私の肩を強く抱きしめる腕。

その感覚を、体に刻み付けたくて、私はその腕の中に体をあずける。



…何で翔の腕の中はこんなにも安心するんだろう。

しっかり私を繋ぎとめてくれる、この強い腕がそう思わせてるのか…。

離れたくない。

ずっと一緒にいたい。

私の居場所は、ここだよね?

そう思ってていいんだよね?
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