笑顔の理由
「あ…雨…」


教室から見える景色は

灰色にくすぶった空だった



私は、執汰の一言で

胸の奥がくすぶっている




「梅雨かあ。」



梅雨のように長い間、

こんな気持ちで

いるのはちょっとつらい



「笑和!!」


後ろから聞こえる

心を奪う執汰の声


元気よく振り向かなきゃ



「何〜??」



「今日はどうする?」



「帰り?一緒に帰る〜」



「おっしゃ、
じゃあ待ってるな。」




また、落ち込んだ顔をしてると

執汰にばれちゃうから

頑張って笑顔でいるのが精一杯




片想いってさ.....

こんなに苦しかったんだね
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