愛唄
「一緒に行こう、優奈」
「え!?あ、あお!?てか今!?」
あたしは優奈の手首を掴んで行こうとしたけど……。
「あお!ちょっと待ってよ!せめてカバン持たせて」
真剣な目。
「ちゃんと行くから。もう、逃げないから……」
その目を見て、あたしは冷静を取り戻した。
「……あ、ごめん」
「……用意しよ」
笑って言った優奈に、とても安心した。
30分後、あたしたちは家を出た。
「カナ〜、また後でね〜♪」
「ワンッ」
カナデに見送られて。