愛唄
でも、その日以来のあたしは、ちゃんと会えてる。
躊躇わずに、後悔もなく、今、会ってる。
それが、その一回が大切なんだと思ったから。
優奈も、ちゃんと柚縷ちゃんと会えるようになってほしかったから……。
「未来で後悔しないように、だよ」
そう答えた。
その答えに、柚縷ちゃんはにっこり笑った。
柚縷ちゃんだけじゃない。
花音だって、翼だって……。
「優奈ちゃん」
「……ゆぅごめん、ゆぅだって辛かったのに、ゆぅ……」
ベッドに座っている柚縷ちゃんの片手を両手で握りしめてる優奈の頭に、柚縷ちゃんはそっと手を置いて撫でた。