愛唄
そっかぁ...
花音はそういう方で噂されてたんだ……。
「軽く僕も二人に巻き込まれて、迷惑だけどね。ずっと好きな人がいたし」
そう言って柚縷ちゃんは優しい目を向ける。
まだ、慣れてない。
視線をそらした。
「優奈ちゃんの噂は……いいとは言えないなぁ。ガラス割って罪をなすりつけたとか、先生に刃向って停学処分だとか、実はダブってんじゃないかとか」
……ろくな噂ないじゃん、優奈。
「ガラスの件は、優等生って言われた人が誤って壊したのを優奈ちゃんになすりつけたのが最初」
「……え?」
「でも、先生が見てたんだよ。だから教員側は優奈ちゃんを信じてるんだけど、生徒側の優等生の信頼があまりにも厚いから、変なうわさが出回っちゃって」
「……優奈……」