愛唄
「今日泰斗に葵のことと新津くんのこと話してあるけど、反応ビミョーだったよ〜?」
結局今日までずっと家で過ごした優奈。
てか彼氏いるならそっちにお世話になってって話だよね。
駅で待ち合わせた翼と合流して、泰斗くんの家に向かった。
中学までの見慣れた景色。
もうあまりこっちの道は使っていなかったから。
「ココ!」
着いたと同時くらいに、懐かしい顔がその扉を開いて出て来た。
……泰斗くん。
中学の頃、あなたが大好きでした。
いつも見ていました。
自然と視線があなたに向いていました。
視線の先のあなたは、いつも准を見ていました。