愛唄


「今日泰斗に葵のことと新津くんのこと話してあるけど、反応ビミョーだったよ〜?」


結局今日までずっと家で過ごした優奈。

てか彼氏いるならそっちにお世話になってって話だよね。


駅で待ち合わせた翼と合流して、泰斗くんの家に向かった。


中学までの見慣れた景色。

もうあまりこっちの道は使っていなかったから。


「ココ!」


着いたと同時くらいに、懐かしい顔がその扉を開いて出て来た。


……泰斗くん。

中学の頃、あなたが大好きでした。

いつも見ていました。

自然と視線があなたに向いていました。


視線の先のあなたは、いつも准を見ていました。
< 60 / 71 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop