愛唄


「まぁ、ウチにはあの女のいいとこなんてわかんないけど、さっぱりわかんないけど」


ゆ、優奈、ちょっと言い過ぎ!

本人いないからって言い過ぎだよ!


「でも、確かにあおは変わった。いい方にね」

「……へ?」

「新津くんのいいとこが似てきたんじゃない?笑顔が増えた。まぁ新津くんの悪いとこの方がウチにはさっぱりだけどね」

「優奈だって、泰斗くんに――…あれ、もともと似てる……?」


真面目不真面目で分けたら真逆だろうけど、性格的には……。


「そりゃウチらは似てるからつるむようになったんだしね」

「同じ、だからね」


……なにやら二人の世界に入り込んだもよう……。


結局、話はそこで切り上げた。

聞きたいことは聞いたし、言いたいことは言えた。
< 67 / 71 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop