愛唄
「まぁ、ウチにはあの女のいいとこなんてわかんないけど、さっぱりわかんないけど」
ゆ、優奈、ちょっと言い過ぎ!
本人いないからって言い過ぎだよ!
「でも、確かにあおは変わった。いい方にね」
「……へ?」
「新津くんのいいとこが似てきたんじゃない?笑顔が増えた。まぁ新津くんの悪いとこの方がウチにはさっぱりだけどね」
「優奈だって、泰斗くんに――…あれ、もともと似てる……?」
真面目不真面目で分けたら真逆だろうけど、性格的には……。
「そりゃウチらは似てるからつるむようになったんだしね」
「同じ、だからね」
……なにやら二人の世界に入り込んだもよう……。
結局、話はそこで切り上げた。
聞きたいことは聞いたし、言いたいことは言えた。