愛唄
妹
―――――放課後のこと。
「お兄ちゃんっ!!」
翼くんと花音と那加くん、それにあたしは一緒に帰ろうとした時、廊下に出てすぐにその声がとんできた。
「那覇!」
「「「那覇……?」」」
そこには……あ、朝那加くんと一緒にいた女の子!
つまり、那加くんの妹だね。
「えっと……妹の那覇。二人は朝会ったよね」
「俺も遠目で見てたけどね」
那加に那覇。
那覇ちゃん、とてつもなく可愛いよ……。
「あ、朝の……。では改めて、冴霧那覇(なは)です。一卵性双生児の妹です」