願った日々
新学期前日
四月に入り外の気温が暖かくなってきた。

窓から柔らかく暖かい日差しが差し込んできて俺の顔にあたった。

「ん・・・」その日差しがまぶしくて俺は目を覚ました。

目元ぐらいまであるブロンズ色に近い髪が、寝癖で変な方向に
跳ね上がっていた。

「ふわぁぁ・・」あくびをしながらふと俺は時計を見た、
時計は五時半を指していた。どうりでまだ眠いわけだ。

目が覚めてしまったのでしかたなく俺は部屋を出て階段を下り、
階段を下りた所にある部屋に入った。そこは脱衣所で風呂やら
洗面台やらがあるからだ。

俺はそこで歯を磨いて顔を洗っているといきなり左側面から
蹴りが飛んできた。

「ぐっ・・・」俺はその蹴りをくらった勢いで、
近くにあった荷物やら洗濯物やらに突っ込んだ。

「ははははは、目は覚めたか洸(こう)」

「なにすんだよ雪(ゆき)ねえ!!」俺を蹴り飛ばしたのは
俺より四つ年上の雪ねえだった。

金髪に染まった腰まである髪が朝日に光って眩しい。

俺は立ち上がって雪ねえに文句を言おうとした、しかし
なぜか頭がくらくらする。

ふと頭にやった手を見てみると血がついていた。

「あははは、洸、お前頭から血が出ているぞ。」

雪ねえに笑われて俺はむかっときた。

「笑っている場合か!!!誰のせいだよ!!少しは
心配したりとか謝ったりとかせんかい!!!」

勢いよく怒ったせいで血もたくさん出てくる。血がなくなって
きたせいで俺はその場に倒れこんだ。
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