願った日々
「よ~し今年のノルマは最低5人だからな。」

祐治先輩が切り出した。

「なんだ楽勝じゃないっすか。」

「言っておくが男子5人、女子5人だからな。」

「え~そんなに入れるんすか。」

「あたりまえだ!!俺達3年生がいなくなったら
お前ら2年生は7人しかいなくなるんだぞ。」

俺達剣道部は現在部員が17人いるがその内3年生が男子5人
女子5人と結構いる。

しかし、俺達2年生は男子4人、
女子3人と3年生と比べると少ない。

これで部員が入らなければ正直県大会なんて無理だ。

それに部員が男女合わせて10人以上いない部活は生徒会からまわされる
部費がかなり減ってしまうという校則がある。

そんなわけで俺達は部員を多く勧誘しなければならない。

「ほな、そろそろ行こか~」

ミミ先輩達がはりきって出発しようとした時に将人が
先輩たちを止めた。

「あっ先輩、洸の妹が剣道部に入るそうです。」

「おい将人!!余計なこと言うなよ・・・」

「ほ~う、天地の妹が入ってくるのか・・・」

「おい、どんな妹なんだ?」

「可愛いのか?」

竜平先輩と健太先輩が俺の前にぐいっと近づいた。

(やっぱりそうきたか・・・)

「あんた達いいかげんにしな。」

美恵先輩が竜平先輩の耳を引っ張り、
健太先輩の頭を殴った。
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