願った日々
「で、なんかあったのか?」

「そうそうお兄ちゃん、私クラス決まったよ。たしか1年C組
になったんだ。」

(なあっ、なぁにぃぃぃぃ、・・・8分の1の確立だったのに。)

1年C組はさっき話していた俺達のクラスの隣クラスだ・・・

「じゃあ雫ちゃん俺達の隣のクラスじゃん。」

「うん!!!」

「あのさ・・・話を戻していいか?」

裕治先輩が話を戻す。

「あっ、すいません。」

「よし、じゃあ1年生を勧誘するぞ。」

とは言ったものの、今時剣道部に好き好んで入部してくる
ようなやつはいない。

中学の頃やっていたやつも

「めんどくさい」

「きつくてやってらんない」

とか言って、大抵他の部活に行ったり部活に入らずに家に帰るやつが俺達の
代にも結構いた。

だから今年もそんなに入ってくるやつなんかいないだろうと
俺は思っていた。

「あっそうだお兄ちゃん。私と同じクラスに2人くらい
中学の時に剣道やっていた人いるんだって。」

!!思わぬところから良い情報が入った。

「マジで!!男子?女子?」

「あのね、双子の姉弟なんだ。」

「へ~双子か~珍しいな。」

「確か冬月中だったよ。」

「冬月中!?冬月中って県大会剣道中学の部で何度も
優勝しているところじゃないか!!」

「そうだよ、で、男の子の方は先鋒やってて、
女の子の方は中堅をやっていたんだよ。
私も中学の時何回か戦ったことがあったんだ。
みんな引き分けだったけどね。」

「俺達初耳だぞ、なぁ洸?」

「そうだな、俺達がいたころは冬月中と戦わなかったからな。」

「よし、じゃあそいつらを剣道部に入れよう。
先輩達、どうっすか?」

「ん~、そうだな。そいつらが入れば俺達が抜けても
安心だな。」

こうして俺達はその双子の姉弟を入部させるべく1年C組
に向かった。
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