願った日々
放課後、俺と将人と聡司は隣の教室に行った。

「失礼しまーす。」

「失礼します。」

(ざわざわ)

昨日あんなことがあったせいか俺達が入ったとたん
教室が騒がしくなった。

ラッキーなことに雫は今はいなかった。

「え~と、このクラスに宮川っていう双子の姉弟いないか?」

俺は近くにいた生徒に聞いた。

「宮川っすか?おーい宮川!!先輩が呼んでるぞ。
あと姉ちゃんのほうもだって。」

呼ばれて姉弟が来た。

(あれ、あの娘は・・・)

そう、双子の姉弟の姉のほうはなんと昨日の帰りに助けてあげた
娘だった。

(世間って狭いな・・・)

「あっ・・・」

女の子は赤くなった。

「何赤くなってんだよ姉貴。」

「べっ、別に・・・」

弟のほうは茶色い髪で男なのにショートポニーにしていた。

「お前達って冬月中の剣道部出身だよな?」

「そうですけど。」

「剣道部に入ってくれないか?」

弟のほうは難しそうな顔をした。

「それなんすけど今どうするか悩んでるんすよ。」

「どうして?」

聡司が聞いた。
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