願った日々
「次、どこ行こうか?」雫が俺に尋ねた。

「そうだな・・・これから先だんだんと暑くなってくるし、
Tシャツでも買いに行くかな。」

「えへへへ、じゃあまた私が選んであげる。」

雫にそう言われて俺は慌てた。

雫の選ぶ服は女の子っぽくて着て歩けないようなものを選ぶ。

あまりにもしつこく言ってきたので俺は仕方なく
雫とTシャツを買いに行った。

「ねえねえ、お兄ちゃん。これなんてどう?」

雫が薄いピンクのハイビスカス柄のTシャツを持ってきた。

(うわっ、・・・ピンクはきびしいな)俺は心の中でそう思った。

「お~い、買い物終わったか?」将人達が来た。

「もうお昼だしこれから、昼飯食いに行かないか?」

「おっ、いいね。ちょうど腹も減ってきたことだし・・・で、
何食う?」

(いや~いいタイミングで来てくれたぜ。)

「ん~、そうだな・・・紗枝は何がいい?」

「私は何でもいいよ。」
紗枝が何でもいいと言うと、ここぞと
ばかりに、雫が言った。

「じゃあ、スパゲッティがいい~。ここの3階のフロアに
美味しいスパゲッティのお店があるんだって。ねっ、行ってみようよ。」

(何でこんなに詳しいんだ)

と密かに思った。

「まぁいいか。よし、じゃあ行ってみるか。」

(ん・・・何か忘れているような気がする・・・)
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