世界で一番嫌いな君へ
「もう、またそれ?付き合えたら嬉しいでしょ?それとも嫌なの?」
「そ、そりゃ付き合えたら幸せだけど・・・」
今まで以上に強気な光ちゃんに思わず視線を落とす。
幸せ、うん、幸せ。
だけどね、光ちゃん。付き合えなかったら?
床の隅のホコリを見つめながら、いや正確には、何も無い空間を見つめて、
1・・2・・・3・・・と、心の中で常盤先輩と話した回数を数えてみる。
思わず飛び出そうとした溜息を飲み込んで、今度は常盤先輩に視線を戻した。
私は特別美人でも可愛くもなければ、スタイルがいいなんて事も無いし、
先輩の好きなスポーツにだって詳しくない、なれそうにも。