End of the transmigration of souls■Ｃhapter１■

師匠の望む未来……か。
師匠だけじゃない。みんな、みんなそれぞれに望む未来はあったはずだ……。それを生きて見る事ができない。 心臓の鼓動が高鳴るのがわかった。 アﾝｻﾞｯｸ………。あんたはこれから先何がしたい……？いや。あたしがやりたい事がアﾝｻﾞｯｸのやりたい事なのかもしれない。



………大丈夫。あたしきちんと生きてみるよ。もう生きる理由がないなんて言わない。あんた達の見る事ができなかった未来。あたしがしっかりこの目で見る。それがあたしの生きる理由。 そうだよね？



━━━おｰい！ そろそろ着くってよ！ もう起きとけ。



この師匠の声で起きたフﾘをしてみる。
目を開くと楽しそうにはしゃぐ師匠があった。この姿を見ると、とてもすでに死んでいる人間には見えなかった。