End of the transmigration of souls■Chapter1■
…………。
…………………。
…………………………。



『なぁ……イセルナ?』
『何?』
『俺が任務に出たまま帰って来なかったらどうする?』
『えー?なんでそんな事聞くの?』
『例えば…の話だろ?』
『例えばでも聞きたくないよそんな話………』
『あはははは!そーだな!やめだやめだこんな話!』
『いつ自分も死ぬかわからない立場の人間がそんな事言って現実になっちゃったらどーするのッッ!?』
『そーだな!………ただ…お前は最近厄介事に手出してんだから余計に気を付けろよ?』
『わかってるよー!あたしは帰って来なくなったりしないもんッッ!』
『はいはい!それは俺が一番わかってるよー』



懐かしい光景………。こんな話してたのいつだっけ…? あたし……まだちゃんと帰ってない。嘘ついたのは自分。帰ったらちゃんと出迎えてくれる……?



******************

『………ゼファ?帰るの遅くなっちゃった…。ごめん………』
『………遅すぎだ。もう待ってるのに疲れた。じゃあな…………』
『嘘……。ちょっと待ってよ!話を聞いて!ねぇ…………』

******************



「行かないでゼファ………ッッ!」



━━━おはよう。ずいぶんうなされてたな。



何故だ。何故師匠があたしの上に覆い被さっているの?浮遊霊で触れられないからいいと思って………。



「なんで師匠がこんなとこにいんのよ⁉︎変態!」



枕を投げたけど当たるはずもなく。師匠を通り抜けて壁に当たった。



━━━なんだよ!うなされてたから心配しただけだろッッ!?



けど夢で良かった………。



「……夢で良かったよぉー…」



━━━なんだなんだ?なんか恐い夢でも見たのか?



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