End of the transmigration of souls■Chapter1■
着いた………。でも動けない………。 助けてー………。誰か………。



━━━また出航するぞ?



「……それは困る………」



女は気合いだろ………。また出航されたらそれこそ困る。ダッシュ……………ッッ。



「うッッ……うぅッッ!」



……………。
………………………。
……………………………。
………………………………。


ダッシュがかなり効いた。当然だ。木の影で休憩………。



━━━ご………ごめんな?



キレる余裕なんてあるもんか。まだ体が揺れてんだよ……。バカ………。



「お願い……黙ってて……。少し休むから………」



━━━わかった。



っいうか、あたし最近休みすぎですよね。すみません。



……………………。
………………。
…………。



「いたぞッッ!捕まえろ!」
「…………………?」



辺りが騒がしくなってきた。罪人か………。どこの国でも大変だな……。それよりも……、みんな黙ってくれ……。頭に響く………。



「動くなッッ!貴様異国のスパイだな!?」
「…………あ……あたしですか……?」
「当たり前だろ!どこの国のスパイだ⁉︎答えろッッ!」



………あたしがターゲットかよ…。お願いだから今はまだ動かさないでー………。今はまだ何も話せる状況じゃないの!少しでも良くなったらちゃんと話すからぁ〜……。お願い〜………。こいつらが騎士団の奴等?まるで無差別的に槍やら弓やら剣やらをあたしに向けて包囲してる。



「うっ……うぅ……ッッ!」



━━━あっ!お前らッッ!余計な事すんなよ!



「あーッッ!こんな所で吐くなー!…………■◯▽×……」



あぁ……… 。奴等の声がだんだん遠く……。めまいが…………。あたし……… 。
無事に目を覚ますことできるの……? た………助けて……… 。もぅ船なんて……。



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