End of the transmigration of souls■Chapter1■
さ………寒い…。ここはどこ? あれからどうなった? 師匠は? あたし生きてる?



「寒ッッ!」



寒さで目が覚めたらしい。




「やっと起きたかー。スパイの癖に二日酔いか?だいぶ脳が天気なんだな」
「ここってどこ?」
「セヴァーンの地下牢だ。もう少しで取り調べが始まるぞ」
「取り調べって……!あたし何も悪い事してない!団長さんに用があってきたの!師匠の骨壺どこにやったの!?デュランダルは………」
「それは取り調べの時に言え。俺に言われても困る」
「…………………」



勝手にスパイになってるし……。違うっつーの! 取り調べに師匠の親父さんは来るわけッッ!?ちゃんと話わかってくれる人なの!?



なーにが軍服着てれば一般人より待遇がいいよ!全然良くないじゃない!…………骨壺はどこだ…? 師匠はどこだ!?文句言ってやる………。



「おい。取り調べが始まる。………出ろ」
「ちゃんとあたしの話聞いてくれるんでしょうね?」
「だからそれはその時言えよ!」
「はいはい」



地下から出ると白が基調の広い廊下があった。……お城? 初っぱなからカルチャーショックを受けた。城だなんて……。 おとぎ話の中の建造物だと思ってた。 驚きで開いた口が塞がらなかった。



「さあここだ!入れ!」



ほんの少し少しあるいた所にあるあまり広くない部屋に入れられた。これが取調室か?



「君が他国からのスパイか?」
「あの………」
「色々と聞きたい事がある。……お前達は席を外してくれないか?」
「え……しかしッッ!」
「外してくれ………」
「は……はい。失礼します……」



もしかしてこの人………



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