End of the transmigration of souls■Chapter1■
……………。 親父さんに憎まれ口叩くなよ。浮遊霊のくせに…。



「と……とにかく率直に言ってしまえばライアット……さんはあたしが7歳から13歳まで勝手に師匠と呼んで剣技とか周辺地理とか色々教えてもらっていました。アンザックさんは13歳から17歳まで…親も兄弟も居ないあたしを本当の妹の様に可愛がってくれました………。でも2人は………」
「2人との関係はわかった。少しずつでいい。詳しく話してくれるか?」



順を追って話していった。師匠との出会い、師匠が命を落とした経緯、お兄ちゃんとの出会い、お兄ちゃんが命を落とした経緯、あたしが人間じゃない事も、今お兄ちゃんがあたしを生かしてくれてる事もすべて話した。



「………………………」
「すべてあたしのせいなんです。もうなんて言ったらいいのか…」
「……まったく。兄弟揃って同じ女守って死んでったんだな…………。君を見た時まるで他人に見えなかったのは……」
「あたしの中にアンザックが生きてるからだと思います………。あたしも……あなたが初めて会った人だとは思いませんでした……」
「人の縁とは不思議だな」
「はい……。それで……今回ここへ来たのは師匠が母国へ帰りたいと言ったから
連れてきたんです。死後9年も放置状態でいい加減疲れたみたいです。埋葬されるならやっぱりここが一番いいんじゃないでしょうか?死ぬ直前もここへ帰って来る予定だったので」
「まるでライアットと話した様な言い方をするんだな」



━━━だって俺ここに居るからな!



「………………。あの……師匠さっきからずっとここに居るんです……」
「?」
「ここへ来る時もずっと一緒に来たんです…」
「どういう事だ?」
「あたし、成仏されてない魂と対話できるんです。元々対神族用兵器なのでそれに対応できる様にその様な能力があるんだと…」



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