End of the transmigration of souls■Chapter1■
「おいイセルナ!お前一体ライアットに何を教え込まれたんだ!?ダメだダメだ!やり直し!」
「……何をって……。しっかり教育受けてきましたけど……。それは恐ろしい程に………」


━━━やっべぇ……。俺こいつに基本しか教えてねぇよ?


「は?」


━━━だーかーらー。今だから言うけど、お前には基本しか教えてねぇから。


「なんでよッッ!?」


━━だって恐いじゃん。対神族用兵器だとか言われた後に色々教え込んで力付きすぎて逆に俺がやられたら。


「……………。あたしその基本だけであんなに毎日怒られてたの?」


━━えぇそうよ。


「ブレダ殿。弟君があたしには基本しか教えてないって言ってますけど。だからあたしにそんなに多く望まないでくださいよ」


━━あ!チクリ魔!


「……………」
「ね?だからお手柔らかに………」
「今まで以上に厳しくなる。心しておけ」
「はい?………なんだって?」


━━お手柔らかくはならねーだとさ。



「ぎゃ――――――――ッッ!」




それからずっと厳しい訓練が続き、あたしの悲痛な叫び声が街中に響き渡りましたとさ………。おしまい。




ーー……
あまりにも騎士団はキツすぎてあたしの記憶にはほとんど残らなかった。昔の師匠の鍛練がどれ程甘っちょろかったかが
よくわかったわ。本場はこうなのね。
サイテーだわ。無理無理。いつでもVIP待遇だったあたしには無理よ!



ん?でも昔は身体的に疲れただとかキツいだとかあんまり感じなかったよな?今こんなに疲れるのは………年取ったから? だとしたら嫌な感じ。いや、もしかしたら体の一部が人間の物になったから?



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