End of the transmigration of souls■Chapter1■

●Episod 4-1 Return〜Afterwards●

確かに。確かにね、高速船だと行きよりも早く着きました。しかも団服着てたおかげで料金も免除でした。VIPルームも用意してくれたし。でもね、船に乗ってる時間が長いの。一度降ろしてだなんて言えないじゃない。だって下はずっと海が続いてるんだから。


恒例の船酔いでせっかくアルトルーシュカに戻って来たのにその日は言うまでもなく全く体が機能しませんでした。最悪。そんな感じで昨晩は高速船乗り場近郊のホテルに宿泊しました。でも一晩寝たらもう平気。


あんな書き置き1つで出て行ったんだからたぶんシュライクとキルティ……怒るんだろうなぁ。まぁあたしが悪いのだが。ここはひとつフランクに接しようではないか。


…………………気合いを入れたのも束の間。2年ってすごいね。アルトルーシュカもだいぶ復興してきて景色が違う。………あたしとしたことが。道に迷って数時間。迷って数時間。 ようやく見つかった頃には
大変な時間。



意を決して。深呼吸をして。勢い良く扉を開けてみた。


「……ただいまー!すっかり遅くなっちゃった!お土産買ってきたよー!」


ゴンッッ!


扉を開けた瞬間何か手応えが………。


「………………オイ。今帰って来んなよ…」
「いってぇ……なッッ!いきなりドア開けんな……」
「あ。ごめんねー?だいじょう…ぶ……?」


扉にぶつかったのはシュライクでもキルティでもない。……ゼファだった。いきなりすぎてまだ心の準備もできてなくて、思わず逃げ出してしまった。


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