End of the transmigration of souls■Chapter1■
「………ヤバイ」


帰って来てから数ヵ月が過ぎた頃だった。朝から謎の吐き気が襲った。……いや。ちっとも謎じゃない。また二日酔いだ。ヤバイ……これはヤバイ。


「……オイ。いつまで入ってんだよ…」
「………二日酔い…」
「またかよ………」


最近は色々落ち着いてきたから、約2日に1回のぺースでシュライクの家で酒盛りをして翌朝は二日酔いでこうしてトイレに籠っているあたし。同じ様に呑んでいるこの男が何故こんなに平気な顔をしていられるのかがわからない……。まぁいつもの事なのでトイレのあたしに一言声をかけてゼファは出かけてった。普段ならこのあとすぐ復活するはずなのにこの日は違った。


「オイッ!まだ入ってんのかよ⁉︎」
「うるさい!………黙ってて…」
「なんだよ。やっぱりいるんじゃねぇか。まさか朝からずっと便所の中とか言うなよ?」
「………そのまさか……」
「何やってんだよ。脱水症状になるぞ?一旦鍵開けろよ」


ゼファが出てって、帰って来た。どんくらい時間経ったの?なんで治らないの?昨日そんな呑んでないよ?


「お前昨日そんなに飲んだっけ?」
「2杯しか飲んでない……」
「……?ちょっと待ってろよ?」


やっぱなんか変だと感じたんだろう。 ゼファはあたしに水を渡すと部屋から出てった。たぶんアレクトのとこへ行ったんだろう。あいつはああ見えて医者だからな。


「……う…………まただッッ……」




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