End of the transmigration of souls■Chapter1■
すぐにゼファはアレクトを連れてきた。いや、しかしこの男は人が具合悪くたって容赦なく大声を上げる。勘弁してほしい。頭に響く。むしろ胃を揺さぶる……。


「イセルナちゃーん?そんな長時間便器とお友達になってても具合なんて良くならないよー!」
「………デカい声出さないでよ………」
「イセルナちゃーん?これからしばらく酒盛りしちゃダメよー?」
「こんなんじゃしばらく呑む気なんか……」
「いやいやちがくてさぁー」
「……………」
「?」
「イセルナちゃん最近女の子の日ちゃんときてるー?」
「……………………」


そういえばそうだな……。人間じゃなくてもそれくらいの機能は……。忘れてたけど……。もうどんくらい?………気にしてなかった。


「………やっぱりねー。ゼファー、ちゃんとイセルナの変化見てなきゃダメよー?つーわけでおめでとうッッ!あとは2人でなんとかやってくれ!困ったらいつでもDr.アレクトに任せなさい!……あとイセルナ?しばらくこの状態だから頑張って乗り越えてね?無理そうならキルティに面倒見てもらえー?俺は医者ってだけで女じゃないからわかんないからー!」
「………他人事の様に」
「じゃ、ゼファ!便所空かない時はいつでもうちに借りに来いよ!」

……………………。まるであたしがトイレを占拠してる様な事言って……。


……嬉しい。嬉しいけどこの状態でどうやって喜びを表現したらいいわけ……?トイレの外ではゼファは喜びを全身で表現して叫び散らしている。だけど一緒に叫べないよあたし。


「や………やったよゼファ…」
「おいッッ!なんで早く言わないんだよ!?こんな大事な事〜!」
「いや……だからね……」
「なぁなぁなぁッッ!名前どうする!?」
「……まだ気が早い……う……ッッ!」
「あ―――――――ッッ!」


ごめん。 またご迷惑おかけします。


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