End of the transmigration of souls■Chapter1■
「もうひとつ教えてやろう。戦でお前が神々に狙われなかった理由を…」
「!?」
「お前は神々と同等に見られていたからだ。人ではない存在。魂だけの存在………。対神族兵器として造ったんだ。それくらいの特典は必要だろう?」
「………聞きたくない。もうじゅうぶんだ………」



こいつは生きる価値もない…。やっぱりこいつはデュランダルでは斬りたくない。こいつを斬ったら 剣が汚れる…………。奴は斬らず機材と共に空間ごと爆破した。そのままイージスがあたしの眼に映ることはなかった。姿も形も何も残ることはなかった………。こんな奴にあたしは造られたのか。何が対神族用兵器だ。こんな身体……。神族に傷1つ負わせられなかったじゃないか。予想外の完成度?失敗作の間違いじゃないの?



「バイバイ………。腐れ研究員…………」



あたしも。あたしももういない。いや。最初から存在していないんだろう。



「………お兄ちゃん…。どうして…どうしてあたしを生かしておいたの?……あんたの代わりになんて生きたくないよ…」



暗闇を当てもなく歩いて歩いて……。もう何もわからない。……もう何も。



こんなになってまで生きたくないよ…………。



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