雑踏
しばらくして、律くんが「ふっ」と笑って口を開いた
なら、ヴォーカルならできるんじゃねぇ
確かに、ヴォーカルいないしな
霧夜くんは相づちをうつ
で…でも、ヴォーカルって
僕、あんまり歌巧くないよ
それなら、巧くなればいいじゃん
みっくんは当たり前のように言った
えっ
やりたいんだろ?バンド
僕はその言葉に顏を縦に振っていた
なら、決まりだな
みんなは顏を見合わせる
そして、僕たちはバンドを組むことになった
とても嬉しかった
今までにない感じの胸の高鳴りを感じた