先輩が死ぬ時
先輩は僕の言った事が気に食わなかったのか、ふて寝をし始める。

何時間たっただろうか。足跡が部室へと近づいてくる。先生がそれぞれの部屋に鍵がかかっているか、の確認のため部室へとやって来たのだ。

部室の鍵は先生が閉める事になっている。

先生が中をわざわざ覗く事はないと、先輩は言っていた。それは経験に基づくものと言う事はわかっていたため、一応安心はしていたが、いざこうなると緊張せざるをえなかった。

先輩を見るとまだ寝ていた。

僕は息を潜め、先生がさるのを待った。
扉がガチャガチャと音を起てた時、顔が強張ってしまった。

心配をよそに先生は部室に鍵をかけ去って行く。ふぅと息をつくとニヤニヤと聞こえてきた気がしたので振り返ると、先輩は起きていた。
この人は。
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