They are going out
4
いつ明けたかもわからない梅雨の後で、暑さはどんどん増していた。
七月に入り、蝉の鳴き声が聞こえ始めて、空には入道雲。
ここ最近毎年のように、夏が来るのが早いと思う。
ま、地球温暖化…ってのが理由なわけなんだけど。
学校では文化祭を二日後に控え少しづつ、少ーしづつ準備が進められていた。
しかし明日が丸一日準備日に当てられるので、放課後の残留人数は少ない。
残っているのは女子ばかりで(とはいっても、うちのクラス文型だから男子は十人しかいないんだけどね)それも雑談しているだけ。
そんな中にあたしもいた。
文化祭、結局先日の話し合いから数日後に、うちのクラスの出し物が決まった。
和紙作りとわたあめ作りで、メインは和紙。
わたあめをメインにしたかったのだけど、文化祭実行委員会執行部のうるさい顧問、あのダイエッター藤谷にこう言われてしまったのだ。
「せっかく“文化”祭なんですから、和紙をメインにしましょうよ」
まぁしょうがない、と生徒は引き下がったけど、わたあめ発案者の美紀はごっつ不満そうだった。
でも「やるな」って言われたわけじゃないし。
あくまでもうちらの中のメインはわたあめだった。
そう、わたあめがメインだったのに…。
ここからの話はまさにバトルロワイヤル。
わたあめという賞金をかけた戦いなのだ。
戦うのはもちろん――。
七月に入り、蝉の鳴き声が聞こえ始めて、空には入道雲。
ここ最近毎年のように、夏が来るのが早いと思う。
ま、地球温暖化…ってのが理由なわけなんだけど。
学校では文化祭を二日後に控え少しづつ、少ーしづつ準備が進められていた。
しかし明日が丸一日準備日に当てられるので、放課後の残留人数は少ない。
残っているのは女子ばかりで(とはいっても、うちのクラス文型だから男子は十人しかいないんだけどね)それも雑談しているだけ。
そんな中にあたしもいた。
文化祭、結局先日の話し合いから数日後に、うちのクラスの出し物が決まった。
和紙作りとわたあめ作りで、メインは和紙。
わたあめをメインにしたかったのだけど、文化祭実行委員会執行部のうるさい顧問、あのダイエッター藤谷にこう言われてしまったのだ。
「せっかく“文化”祭なんですから、和紙をメインにしましょうよ」
まぁしょうがない、と生徒は引き下がったけど、わたあめ発案者の美紀はごっつ不満そうだった。
でも「やるな」って言われたわけじゃないし。
あくまでもうちらの中のメインはわたあめだった。
そう、わたあめがメインだったのに…。
ここからの話はまさにバトルロワイヤル。
わたあめという賞金をかけた戦いなのだ。
戦うのはもちろん――。