They are going out
*
「ダメです。」
もちろんこれは藤谷の言葉である。
この言葉一つで、女の集団の目つきが変わる。
空気も冷たくなる。
ちょっと察したらしく、藤谷は震えた。(いや、クーラーのせいかな。)
あたしたちは、生徒会室から藤谷を探してコンピューター室にやって来ていた。
「どうしてですかぁ?」
美紀は一応ぶりっ子気味に言った。
長い長い、下手に下手に出た説明とお願いの後に、これである。
だからお前、嫌われるんだよ(特に女に)。
「要綱に書いてあるでしょう、普通教室での火の使用は禁止って」
藤谷のあの顔。
スケベったらしい上に、陰険そうで、そのくせいつも笑っている。
マジきもい(気持ち悪い)。
「だからダメです」
嫌な顔。
あぁぁ…。もうこの顔見てられない。
「先生別にいいじゃん」
本部の絵里子さん。彼女の魅力でなんとか、と思ったがこれも
「ダメです」
で片付けられた。
誰か何か言えよ、とばかりに奈緒ちゃんがそこら中の肘を突っつく。
しょうがない、奈緒ちゃんが藤谷を怒らせるよりマシか。
「でも、企画書提出した時点でOKもらってますし、実行委員からもダメ出し無かったんですよね」
あたしは言った。
後を追う様に、文実の会計部(顧問は美紀)の葵ちゃんが言う。
「OK出したのはこっちの責任なんですし、今更やめさせるのはかわいそうですよ」
葵ちゃんナイスフォロー。
今度は何を言われるだろう。
「それは…OK出しちゃったのは、こちらのミスでしたけど」
おっ、藤谷がちょっと引いた。
美紀がちょっとほくそ笑む。
この調子この調子、とあたしたちのテンションが上がる。
さぁ、美紀の攻撃だ。
「ダメです。」
もちろんこれは藤谷の言葉である。
この言葉一つで、女の集団の目つきが変わる。
空気も冷たくなる。
ちょっと察したらしく、藤谷は震えた。(いや、クーラーのせいかな。)
あたしたちは、生徒会室から藤谷を探してコンピューター室にやって来ていた。
「どうしてですかぁ?」
美紀は一応ぶりっ子気味に言った。
長い長い、下手に下手に出た説明とお願いの後に、これである。
だからお前、嫌われるんだよ(特に女に)。
「要綱に書いてあるでしょう、普通教室での火の使用は禁止って」
藤谷のあの顔。
スケベったらしい上に、陰険そうで、そのくせいつも笑っている。
マジきもい(気持ち悪い)。
「だからダメです」
嫌な顔。
あぁぁ…。もうこの顔見てられない。
「先生別にいいじゃん」
本部の絵里子さん。彼女の魅力でなんとか、と思ったがこれも
「ダメです」
で片付けられた。
誰か何か言えよ、とばかりに奈緒ちゃんがそこら中の肘を突っつく。
しょうがない、奈緒ちゃんが藤谷を怒らせるよりマシか。
「でも、企画書提出した時点でOKもらってますし、実行委員からもダメ出し無かったんですよね」
あたしは言った。
後を追う様に、文実の会計部(顧問は美紀)の葵ちゃんが言う。
「OK出したのはこっちの責任なんですし、今更やめさせるのはかわいそうですよ」
葵ちゃんナイスフォロー。
今度は何を言われるだろう。
「それは…OK出しちゃったのは、こちらのミスでしたけど」
おっ、藤谷がちょっと引いた。
美紀がちょっとほくそ笑む。
この調子この調子、とあたしたちのテンションが上がる。
さぁ、美紀の攻撃だ。