戦国魂

戦を知らない世代

「織田信長がー・・・」


日本史で、まず習うのは鎌倉時代、室町時代、戦国時代。
どれも戦争で多くの大名たちが名を上げた時代だー・・・。

自己紹介が遅れたが、俺の名前は・・・鷹乃宮 雅人。

ちなみに俺の横の席であくびをしながら授業を聞いているのは・・・中野 來也。



--キーンコーンカーンコーン♪



休みになると一斉にみんなが席を立ち、散らばる。

俺と來也は席に着いてくだらない話をする。
すると、友達が数人が来て俺らの周りを囲む。


「ぁあ!!日本史とか覚えられないっての!!」

「お前、どの授業もそう言ってね??」


口々にそう言って、俺らの周りには笑い声が聞こえる。


「でもさ、戦国時代とかかっこよくね??」

「お前武士になりたい派??」


1人がそう言うと誰かが笑いながら突っ込む。


「だよな!!かっこいいよな!!」


突然大声をあげて立ち上がり、目を輝かせていた。
もちろん、それは來也。


「來也が言うと、かわいく感じるな。。。」

「なんだよ、それ!!」


來也は少し顔を膨らませプイッと顔を背ける。


「でも、俺も戦国時代に生まれたかったし!!」

「俺もー!!刀でスパーンとやりたい!!」

「俺もー!!今度やる??」

「ぃや・・・捕まるから。」


俺らはアホみたいなことで騒いで笑っていた。
みんな、ただの夢・・・叶わないことと知ってるから言ってるのである。



俺らは知らなかった。
のちに、ただの夢でなくなることに。。。
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