君色
毎日毎日先生のことを想っていた。
有名私立高校の受験に成功し、先生のいる塾を卒業してからも、毎日電話して、メールもたくさんした。
もちろん私が塾へ通うことをやめてしまってからは会う数も減ったし、先生もまた新しい受験生を受け持ち、忙しい日々を送っていたけれど
私達の心はいつも一緒だった。
本当に幸せだった。
こんな日々がずっと続くんだって思っていた。
私が
雅史と出会ったあの10月の日までは。
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