君色
私には、先生っていう、好きな人がいた。
けれど私は同級生の雅史と恋に落ちた。
先生への気持ちは、ただの片想いで終わらせれば良かった。
あの気持ちは全部、先生っていう立場の人間に対する憧れだったのかな、って今はそう感じる。
私は雅史を好きになったけれど、今は先生と付き合っているから、まだ告白に応えるつもりは無かった。
それなのに
なのにどうしてあの日
私は雅史の告白にうなずいてしまったんだろう。
こんなことになるはずじゃなかった。
この事が、私と先生の関係、そして私と雅史の関係の歯車を乱すことになるなんてあの時の私は知る由もなかった。
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