君色
久しぶりに会った友人達と盛り上がる話もそこそこに
私と雅史は久しぶりに2人で下校していた。
雪がちらつく帰り道
色を失って枯れた葉達が風に舞った。
冷えた空気が私と雅史の間をすり抜ける。
いつも2人が別々の道へ別れる曲がり角で
急に雅史が立ち止まった。
学校を出てからの道中
今日はいつもと様子が違うな、って思っていたのは勘違いじゃなかったらしい。
久しぶりだったから朝は何も気付かなかったけれど、もしかしたら朝から何か変だったのかもしれない。
冷静に記憶を辿る。
そうして変に思いながらも、何故かその場から逃げたくなった私はじゃあねと雅史に手を振った。
ぎこちなく手を振り返す雅史。
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