君色



先生


大好きだったよ


ずっと。


先生


雅史との電話に夢中になって


先生からのメールにずっと返事出来なくてごめんなさい。


先生


雅史に会いたくなって


急に先生との予定をキャンセルしたりしてごめんなさい。


こんなに不安にさせていたなんて気付かなかった。


今なら分かる。


先生が前より少し痩せたことも


先生の煙草の量が増えたことも


先生の髪に少し白髪が混じったことも


先生…


ごめんね


先生





どうして気付かなかったんだろう


私はずっと先生の色に染まったままなのに


先生の涙を見てまた気付いたよ






こんなにも私まだ先生を好きなままなんだね






どうして誠晃を好きになったなんて思ったんだろう


先生のことが


まだこんなにも好きなのに



.
< 39 / 43 >

この作品をシェア

pagetop