Kissシリーズ・「眠り王子とのキス」
眠り続ける彼に…
「こんにちは」

明るい声と共に、あたしは病室に入った。

「元気してた?」

けれど返事は返ってこない。

部屋にいるのは一人の青年。

あたしの彼。

でも…もう三年間、ちゃんと話していない。

「まっ、しょーがないんだけどね」

三年前、当時はお互いに高校三年生だった。

同じクラスになって気が合って、彼の方から付き合いたいって言われた。

元々気になっていたから、すぐにOKしたっけ。

でも…あたしは変わってしまった。

イヤな方向に。
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